ウナギの語源は、「武奈伎(むなぎ)」にあり!
石麻呂尓 吾物申 夏痩尓 <吉>跡云物曽 武奈伎取喫
石麻呂さんに申し上げます。夏痩(や)せに良いそうですから、鰻(うなぎ)を捕って食べて下さい。
出典:万葉集、大伴家持(おおとものやかもち)
目次
1. ウナギのつかみ取りは危険!?
2. 食用ウナギは養殖だけど、完全養殖できない!?
1. ウナギのつかみ取りは危険!?
目次
①ウナギには毒がある
②ウナギは焼いて食べましょう!
③ウナギに触ったら、手を洗いましょう!
①ウナギには毒がある
ウナギには毒があります。
ウナギだけでなく、アナゴやウツボなど、ウナギ目の魚の多くに、同じような毒があります。
このウナギの毒は、血清(けっせい)と粘膜に含まれており、人を含めた、哺乳類全般に対して毒をもたらすことが分かっています。
血清を口にすると、下痢、嘔吐、皮膚の発疹(ほっしん)などを起こします。
粘膜はさらに毒性が強く、大量に摂取すると、死亡することもあると言われています。
②ウナギは焼いて食べましょう!
ウナギの毒成分はタンパク質で、加熱すると分解します。
60度以上で、5分間加熱すると、完全に毒性が消えます。
さらに嬉しいことに、
ウナギの毒にはうまみ成分が含まれています。
加熱すると、二度オイシイ。
ウナギは焼いて、食べましょう!
③ウナギに触ったら、手を洗いましょう!
お祭りやイベントで、ウナギのつかみ取り大会が行われることがあります。
粘膜がヌメヌメしてますので、なかなかつかめないところがおもしろい。
でも、このおもしろさの正体は、
…猛毒です!
ウナギに触るときには、手に傷がないか確かめましょう!
ウナギに触ったら、手を洗いましょう!
2. 食用ウナギは養殖だけど、完全養殖できない!?
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①日本がウナギを食べつくす!ウナギは絶滅の危機にある
②世界初!ウナギの完全養殖に成功!
①日本がウナギを食べつくす!ウナギは絶滅の危機にある
日本人のウナギ好きは有名です。
世界中で捕獲されるウナギのおよそ7割は、日本で消費されています。
そして、日本の市場に出回っているウナギの99%は、養殖ウナギです。
ところが、
- ウナギの稚魚の性別がかたよる(オスばっかりになってしまう)
- ウナギの稚魚の食べるエサが見つからない
などの問題から、ウナギの完全養殖は行われていません。
ウナギの稚魚を海で捕獲して、それをイケスに放ち、大きく育てるのが、ウナギ養殖の現状なのです。
近年、ウナギの捕獲量は激減し、ウナギの絶滅が危惧されています。
ウナギの価格は高騰し、一般家庭の食卓から姿を消しつつあります。
②世界初!ウナギの完全養殖に成功!
長年研究されてきた、ウナギの完全養殖。
それをはじめて実現させたのが、(独)水産総合研究センター養殖研究所。
日本の独立行政法人です!
- 深海をイメージした照明による、ストレスの解消
- ホルモン投与など、エサの研究
などにより、飼育環境下で世代を繰り返すことに成功しました!
あとは大量生産の技術・設備が整うことで、
天然の稚魚を捕らなくても、ウナギの養殖ができるようになります。
これで将来、ウナギの価格が安くなるかもしれませんね。
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