「フルーツポンチ」を逆さから読んでみて下さい(笑)
私が最後にフルーツポンチを食べたのは、小学生の頃でしょうか。
給食のメニューに出る度に、フルーツポンチの「ポンチ」に疑問を持っていたのを覚えています。
…フルーツポンチの「ポンチ」って何だ?…
その答えを知ったのは、大人になってからです。
しかし、これには理由があります。
フルーツポンチの「ポンチ」とは、大人でしか味わうことのできないものだったからです。
目次
1. フルーツポンチとは
フルーツポンチとは、
一般に、カットフルーツ、寒天やゼリーに、果汁やシロップ、炭酸水を加えたデザートを意味しますが、
本来は、ワインやリキュールといったお酒に、細かく切った果物を浮かべたカクテルを意味します。
給食のフルーツポンチは、本来のフルーツポンチではありません。
子供のフルーツポンチは、大人のフルーツポンチではありません。
ここに、フルーツポンチの「ポンチ」の秘密が隠されています。
2. フルーツポンチの起源と語源
フルーツポンチの起源は、東京・銀座のフルーツパーラー(果物店を兼ねた喫茶店)「千疋屋」(せんびきや)にあります。
1923年(大正12年)、
秋が過ぎると、お客さんが減ることに頭を悩ませた「千疋屋」の二代目社長、斎藤義政さんは、
冬に客を呼べる商品として、
ヨーロッパでよく飲まれているお酒「パンチ」(punch)に、
白桃、黄桃、さくらんぼ、洋梨、パイナップル、りんごなど、数種類の果実を細かく刻んで「フルーツ」(fruit)を浮かべた、
カクテルを考案しました。
本来なら、「フルーツパンチ」(fruit punch)となるはずですが、
イギリスの風刺漫画雑誌「パンチ」を語源として、日本で漫画絵が「ポンチ絵」と呼ばれるように、
「フルーツパンチ」ではなく、「フルーツポンチ」と名付けたそうです。
つまり、
…フルーツポンチの「ポンチ」は、大人でしか味わうことのできない「お酒」だった…
ということになります。
ちなみに、元祖フルーツポンチは、アルコールが適度に含まれているため、
冬に飲むと体が温まり、大人気になったそうです。
おしまい
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