「自らを含めたすべてを支配する権利を、自らの分だけすべてが有する」(平等な支配)
政治とは、支配のプロセスです。
内の支配を維持しようとする、外を支配しようとする。
そうした歩みが、個人から国家という大きな領域にまで拡大しました。
そして、こうした政治を成り立たせているものは、思想以外の何物でもありません。
例えば、日本を成り立たせている政治思想は、
「自らを含めたすべてを支配する”法”をつくる権利(立法権)を有する国会の成員を選出する権利(選挙権)などを、自らの分だけすべてが有する」
です(笑)
目次
1. 政治とは
「アテナイのアクロポリス」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(http://ja.wikipedia.org/)
政治(politics)とは、対象を、領域(territory)として支配する作用全般を意味します。
狭義の政治(意思決定)のみならず、行政(執行)、司法(裁判)など、様々な作用を包含する概念です。
広義の政治は、狭義の政治と区別するために、統治(統べる・治める)と定義されることもあります。
そして、政治・統治する権利を、主権(sovereignty)と言います。
現実の空間としての領域は、国際法上では、
- 主権の及ぶ土地、川、湖である「領土」
- 主権の及ぶ海「領海」
- 主権の及ぶ、これらの上空を意味する「領空」
の3つに分類されています。
2. 政治主体
政治に参加する個人や集団を、政治主体と言います。
集団としての政治主体(政治組織)には、
①国家(nation)
②政党、利益集団(あるいは圧力団体)、非営利組織(Non-Profit Organization、NPO)などの民間組織
③国際連合(United Nations、UN)、欧州連合(European Union、EU)などの国際組織
の3つがあります。
そして、民間の国際的な政治組織(②かつ③)を、非政府組織(Non-Governmental Organization、NGO)と言います。
元々は、政府を補完する民間組織として、国内・国際問わずに用いられていた概念です。
例えば、戦時に敵味方の区別なしに傷病者の救護を行う「赤十字」(red cross)は、非営利非政府組織です。
3. 政策
政策(policy)とは、政治・統治の諸策、計画のことです。
政策の策定は、原則として政府が単独で行うものですが、
①労働組合などの利益集団を、参加させたり(ネオ・コーポラティズム)
②広く公(public)に、意見(comment)を求めたり(パブリック・コメント)
③住民(public)に、積極的に参加(involvement)させるなど(パブリック・インボルブメント)
現実には、様々な方式がとられています。
4. 政治思想
政治思想は、政治を成り立たせているものであり、政治の歴史そのものであり、政治の根本的な問題について考える上で、非常に重要な意義を持っています。
政治思想を、
Ⅰ. 政治制度についてのものと、
Ⅱ. 政治内容についてのものとに、大別し、
①、②、③…と、箇条書きに並べてみました。
イデオローグとは、ここでは、代表的な思想家を意味します。
目次
Ⅰ. 政治制度について
Ⅱ. 政治内容について
☆. 現代の日本の政治思想
Ⅰ. 政治制度について
目次
①君主の有無について
②主権について
③有権者について
④治者について
⑤政府について
①国家の世襲的代表(君主)の有無について
②政治・統治権(主権)について
③主権者(有権者)について
④政治・統治者(治者)について
⑤政治・統治機構(政府)について
立法府について
目次
・独裁主義 ~立法府は独裁者~
※各国の政党主義
・議会主義 ~立法府は議会~
※院の数(議会の数)について
※有権者の代表(代議士)について
Ⅱ. 政治内容について
目次
①保守・革新(保革)について
※バーク『フランス革命の省察』(1790年)
※ペイン『人間の権利』(1791年)
②平等について
※モア『ユートピア』(1516年)
※トックビル『アメリカにおけるデモクラシー』(1835年)
社会主義 ~実現手段について~
☆. 現代の日本の政治思想
現代の日本の政治思想は、
Ⅰ. 政治制度について
①君主主義
②三権分立
③民主主義
④法治主義
⑤国家主義
・議会主義、間接主義、二院主義、全体代表主義
Ⅱ. 政治内容について
①②政権を担当する政党(与党)次第
です。
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